大自然広がる北海道で折りたたみミニベロ×キャンプを楽しんでいる自転車女子の木原愛さんが、その魅力とテクニックを紹介。第2回のテーマは「ブロンプトンで輪行とキャンプ道具の運び方」について。
「国立アイヌ民族博物館・ウポポイ」のある白老町でキャンプライドを旅しながら、木原さんの輪行術を見ていきましょう!
木原 愛
北海道 札幌市・旭川市に3店舗を展開するアウトドア専門店「秀岳荘」の白石店・自転車売り場担当。同店ではSUPや山スキー、スノーシューからキャンプ道具全般まで幅広いアウトドアアイテムに加え、ミニベロ・ロードバイク・MTB、さらに冬道でも走行できるファットバイクまで数多くのスポーツバイクが店頭に並びます。自身もミニベロでキャンプによく出かけ、体験した知識・経験を活かして「じてキャン」イベントとしてショップイベントも積極的に企画しています。
4月某日。
北海道札幌から南に約90kmの白老町でソロキャンプ&ライドを楽しむ計画を立てました。白老町では北海道の先住民族アイヌの方の歴史や文化を体験して学べる「ウポポイ(民族共生象徴空間)」を訪れたかったので、札幌から自走せず、電車でイギリス生まれの折りたたみ式ミニベロ「ブロンプトン」とキャンプ道具を輪行して白老駅まで移動してからライドを楽しむことにしました。
輪行する時は、荷物の運び方にも注意しましょう!
一般的なスポーツバイクを輪行する場合、輪行袋に収納する作業も大変ですし、駅構内などの移動時に袋に入れた状態の自転車を運搬することも大変です。体力がない人は「自転車に乗る前に疲れてしまった・・・」なんてことになってしまいます。
そこで私がオススメするのが、折りたたみ式のミニベロ「ブロンプトン」なんです。折りたたみ式なので簡単に輪行袋に収納でき、車体がコンパクトなので輪行もラク。街乗り用の折りたたみ式自転車と異なり、折りたたみ性能だけでなく走行性能も高い「ブロンプトン」なら走りも楽しめます!
また「ブロンプトン」はフロントに大型のバッグを装着できる点も特徴です。さらにリアキャリアが付いているモデル(上写真)であれば、後方左右にパニアバッグも装着も可能。さらにさらに、カーゴトレーラー(下写真)を使えば、キャンプをよりラグジュアリーに楽しめる本格的な料理グッズなども運ぶことができます(あ、でも荷物を持っていき過ぎると輪行するときに大変なので注意してください 笑)。
4月の白老は、まだ平均気温が5℃を下回る季節なので、今回持っていくキャンプ道具もかなり大荷物になります。約39L入る大型のフロントバッグ「秀岳荘オリジナルトラベルバッグ」に、左右合わせて40Lのパイアバッグ「オルトリーブ バックローラークラシックQL2.1」に収納します。
朝8時のJR札幌駅から旅が始まります。
「秀岳荘オリジナルトラベルバック」はブロンプトンに装着しない時には背負うこともでき、2つの「オルトリーブ バックローラークラシックQL2.1」はヒモで1つにまとめると運びやすくなります。
またブロンプトンは、折りたたんだ状態で地面に置いたまま転がして運ぶことができるので、階段以外は持ち上げずに移動ができます。電車に乗せる際には袋に自転車全体を包む必要がありますが、移動時にはサドル部分を伸ばして、ここを押しながら進んでいくようにしています。
キャンプライドには3つのロックが必需品。輪行中にも活躍します!
札幌駅から白老駅までは、普通列車で向かうことにしました。電車で輪行する際は、他の乗客の方に迷惑ならないようにドア横のスペースに置き、電車走行中に倒れてしまわないように近くで支えるようにしましょう。
JR千歳駅、苫小牧駅で乗り換えて白老駅まで向かいます。
乗り換えの駅では自転車と荷物をエレベーターに積んで移動をします。小さな駅ではエレベーターがない場合もあるので、事前にエレベーターの有無を調べて、ない場合は乗り換え時間に余裕を持ってスケジュールを立てることも重要です。
また、一人でキャンプライドする場合、最低3種類のロック(鍵)を持っていくことをオススメします。丈夫で少し長めのチェーンタイプは自転車の固定に使用。軽くて長いワイヤーロックは駅構内で荷物から離れて行動する際に荷物と自転車を固定。小さな南京錠は、テントの入り口に使用します。
JR白老駅に到着し、キャンプ場に向かう前に今回の旅の目的のひとつ「ウポポイ」へ。駅から「ウポポイ」までは1kmほどしかないため、すぐに到着します。
博物館の中は、フラッシュを使わなければ撮影OKとのことで、いろいろと学びながら写真に収めてきました。自転車でさまざまな場所を巡るのも楽しいですが、一ヶ所をじっくり立ち寄る旅のスタイルもいいですよね♪
あまりに夢中になり過ぎて、気がつけば午後2時。キャンプ場へ向かいます。
次回は私流のキャンプの仕方をご紹介します。