滋賀・東近江地域/近江鉄道【サイクルトレイン】で“近江牛”満喫ロングライド!

滋賀と言えば琵琶湖を一周する「ビワイチ」が有名ですが、湖畔から離れてみても情緒ある近江商人の町や琵琶湖を見下ろす絶景スポットまで、魅力的なサイクリングコースが多く点在します。

今回は近江八幡市から近江鉄道・五箇荘駅まで距離約20kmのサイクリングを楽しんだ後にサイクルトレインで日野駅へ。日野で名物の近江牛を満喫後に再びサイクルトレインで貴生川駅まで移動し、琵琶湖を眼下に望む絶景スポットを目指すコースを紹介します!

歴史情緒あふれる琵琶湖畔の水郷地域から走り始め、近江商人の町をめぐります

商業都市として発展し、いまも伝統的な建造物が多く残る滋賀県・近江八幡市。水路と商家が落ち着いた雰囲気を紡ぐ八幡堀や、1900年近い歴史を持つ日牟禮八幡宮(ひむれはちまんぐう)が残る八幡伝統的建造物群保存地区からスタートします。

 

八幡山の南麓に建つ日牟禮八幡宮。広く“八幡さま”として親しまれ、3月には壮麗な“だし”が見られる「左義長祭」、4月には大小200本あまりの松明が燃やされる2つの火祭りが行われることでも有名です

安土・桃山時代の八幡山城の堀として掘削され、昭和初期まで物資の流通路として栄えた「八幡堀」。かつて日本各地からの物産が保管された土蔵などが美しい街並みを彩ります

日牟禮八幡宮から白雲橋で八幡堀を越し、鳥居をくぐった先のT字路を左折。そのまま道なりに進み、「香庄」交差点で左折して県道2号線を走ると織田信長の居城として有名な安土城址が左手に見えてきます。「安土城址前」交差点から県道2号線を170mほど進んだ場所にある「安土城考古学博物館」の看板に従って右折。JRの線路の下をくぐってさらに進むと、安土城の天守閣5〜6階部分を再現展示している「安土城天主 信長の館」に到着します(2023年3月31日まで施設改修工事のため休館中)。

「安土城天主 信長の館」の横を通過すると道はT字路にぶつかり、右折。県道198号線を進み、「加賀団地口」交差点で左折して県道201号線を走って、「上出」交差点で左折。道なりに進むと旧中山道の趣ある道を走ることができます(車の交通量は比較的少ないですが、道が狭いので歩行者にはとくに注意して走行!)。

旧中山道は一度T字路にぶつかるので左折し、1.6kmほど進むと左手に「海老塚一本松跡地」が見える道を左折すると「五個荘金堂伝統的建造物群保存地区」に到着します。

江戸時代後期から昭和戦前期にかけて呉服や綿・絹製品を中心に、日本全国で商いを展開した近江商人の町として発展した五個荘(ごかしょう)。今なお落ち着いた雰囲気の街並みが残ります

近江鉄道線・五個荘駅からサイクルトレイン乗車で、のんびり車窓を眺めながら県南部へ

近江商人を育んだ街並みをめぐった後、近江鉄道線の五個荘駅まで走り、ここから自転車をそのまま電車に乗せることのできるサイクルトレインを利用してまずは日野駅まで移動します。

近江鉄道線のサイクルトレインは、本線と多賀線の彦根駅を除く全駅で(八日市線は利用不可)、平日の昼間(おおむね9:00~16:00)と土曜・日曜・祝日の終日利用することが可能です。

沿線で大規模なイベントが実施される場合や、年末年始の混雑時などは利用できないこともあるので、サイクリングの計画に組み込む場合は近江鉄道グループのホームページなどで事前に確認しておくことがオススメです。

サイクルトレインご利用案内|近江鉄道
近江鉄道グループ。近江鉄道の「サイクルトレインご利用案内」に関するページになります。

日野駅で途中下車したワケは・・・生産地で日本三大和牛「近江牛」を満喫するためです!

室町時代から城下町として栄え、江戸時代には近江商人の町として繁栄した日野町。近江鉄道線サイクルトレインは、この先の貴生川駅まで乗車する計画ですが、ちょっと日野駅で下車していこうと思います。
そのワケは・・・日本最古のブランド牛とされる「近江牛」のランチを堪能するためです!

日野駅前を走る日野商人街道(県道183号線)を左手に進み、4.2kmほど走ると右手に「日野川ダム」の看板が見えたら、そこを右折。ダム湖にぶつかった駐車場を左手に進むと本丸の石垣などが残る日野城址の中で軽いオフロード走行(数十メートル程度)を楽しめます。

日野城址を探索した後は、県道183号線の北側を走る国道477号線を日野町役場方面へ走っていき、「河原」交差点を過ぎてすぐの「レストラン岡崎」で待望の近江牛ランチです!

「レストラン岡崎」は精肉店も併設され、レストランでは近江牛のステーキやすき焼き、鉄板焼きなどを楽しむことができます。今回、ペダステ編集部はオススメの部位3種類を食べられる“近江牛三種の鉄板焼定食”(3200円/2022年10月現在)を満喫しました。

トンネルの上を流れる天井川を発見! 琵琶湖を眼下に望む絶景スポットでゴール

日野駅まで戻り、再びサイクルトレインに乗車して貴生川駅で下車。南口から線路に沿って県道122号線を西に進み、最初の十字路を左折して杣川を渡ってすぐの道を右折します。ここから杣川に沿って進んでいき、道は途中から東海道となり、路傍には地蔵尊や常夜燈など江戸時代の面影を見ることができます。

東海道はJR草津線の三雲駅の北側を通過し、踏切で線路の反対側に渡ってすぐ右手へと続いていきます。線路を渡ってから550mほど進むと出現するのが「大沙川隧道」です。

このトンネルの上を走っているのは道・・・ではありません。なんと川が流れているのです! 天井川と呼ばれる平地面よりも高い位置を流れる川は滋賀県に多く見られ、平城京の造成などで木を多く伐採したことで多くの土砂の流出が続いたことで形成されたと言われています。

東海道をさらに進み、「石部中央」交差点で左折して、県道113号線を進んでいきます。道なりに走っていき、「山入」交差点で左折して県道12号へ。「道の駅 こんぜの里りっとう」まで上っていき、その先の「金勝寺」方面への看板に従って右手の細い道へと進んでいきます。1.9kmほど進むと右手に「金勝寺」が見えてくるので、さらに上っていきます。

「金勝寺」から1.3kmほど進むと道は二手に分かれるので、左手の「馬頭観音堂」方面に進んでしばらくすると見える景色がこちら!

湖と山々が織りなす近江の景色を上から眺めることができます。貴生川駅から馬頭観音堂まで距離約27km。スタート地点の近江八幡まで自走で戻る場合は距離26km以上。近くの鉄道駅から電車に載せて帰る場合は、輪行袋を用意しておきましょう。

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