安全&快適に自転車で走るには、愛車の状態が正常かチェックし、簡単なメンテナンスをマスターすることが重要です。
今回は自転車通勤やサイクリング、自転車散歩へ走り出す前でも簡単にできる5つの点検項目とセルフメンテナンス法を紹介します。点検だけなら5分もかからずにチェックできるので、走行前の習慣にしましょう!
もちろん自分でメンテナンス(修理)できない場合は、専門ショップに相談することをオススメします。
アドバイス&撮影協力/バイクプラス
確認①/車輪が真っ直ぐ装着されていますか?
最初に前後の車輪が真っ直ぐ装着されているか、片手で自転車を浮かせ、もう一方の手で車輪を回してフレームなどと車輪の間隔が一定か目視で確認します。
曲がっている場合はクイックレバー(車輪中央横にある装着レバー)を一度開放し、前輪ならばハンドル・後輪ならばサドルを上側から押さえながらクイックレバーを再び締めれば真っ直ぐ装着し直すことができます。
再度目視で確認し、真っ直ぐ装着されていない場合は他の原因があるので、プロサイクルショップで点検してもらいましょう。
確認②/ブレーキが効くか強く前に押し出してみましょう!
安全に走るためにはブレーキが確実に効くか確認することが非常に重要です。前後ブレーキとも強く握り、全体重を掛けるイメージで車体を思いっきり前に押してみましょう。この時、ブレーキが滑ってしまい、しっかり効かない場合はダメ。オイルなどがついてしまっているなどの問題が考えられるので、その日は自転車に乗らずにサイクルショップに持っていきましょう。
確認③/ハンドル周辺に緩みはないか強い力で動かしましょう!
走行中にハンドルが緩んでしまったら大変! 自転車の前側に立って、両脚で前輪をはさみ、しっかり車体を固定した状態で、ハンドルを思いっきり上下・左右に動かして、動かないか確認しましょう。
停車状態で確認し人の力で少しでも動いてしまうならば、走行中に必ず緩んでしまうのでダメです。正しい手順で確実に締め直してから走り出しましょう。
ハンドルの固定法
ハンドルの前側にあるボルトは2本と4本のタイプがありますが、両タイプともすべてのボルトが同じ圧で締めることが重要です。4本タイプの場合は、写真の数字の順番に少しずつ締めていきましょう。均等に締められているかは、ボルトを締めた裏側の隙間が均等か上・横・下から目視で確認することができます。
※ハンドル部分のボルトはトルクレンチ(締め付け圧が分かる締め付け工具)を使って適正な固定圧で締めることが重要なので、適正圧の程度が分からない場合はショップに持っていき作業してもらいましょう!
確認④/軽く自転車を落としてみて異音がしたら緩んでいる証拠
数センチ自転車を持ち上げてから軽く落としてみて、異音がしないかチェックします。ネジが緩んでいたり、車輪が真っ直ぐ装着されていないと、普段とは違う音がします。購入時に正常時の音を覚えておくこともポイントです。
この時ヘッド部分(A)から異音がしたら、前輪をつなぐフォークを再装着する必要性があります。
フォークの再装着手順は、まずハンドルとフレームをつなぐステム後ろ側のボルト(B・2本ある場合は2本とも)を緩めた後、ステム上部にあるボルト(C)を緩めます。
次に片手で車体を持ち上げ、もう一方の手でフォークをステム側に押してしっかり入っているか(異音がしないか)確認して、ステム上部のボルト(前の写真C)をゆっくりと締めていきます。この時、強く締めすぎるのはダメです。
最後にステム上部にあるボルト(D)→ステム後ろ側のボルト(C)の順で固定。(C)を締め付けて固定するとき、ボルトが2本ある場合は2本交互に少しずつ同じ圧で締めるのが重要です。
※トルクレンチ(締め付け圧が分かる締め付け工具)を使って適正な固定圧で締め、技術も必要となるため、ヘッド部分にガタがある場合はショップに持っていき作業してもらうことがオススメです!
確認⑤/フロアポンプで適正圧まで空気を入れましょう
タイヤ(チューブ)に入れた空気は、パンクしていない正常な状態でも毎日少しずつ抜けていくため、毎回走り出す前に適正圧まで空気を入れることが重要です。自宅には、携帯ポンプだけでなく、空気圧が表示されるゲージ付きのフロアポンプも用意しておきましょう。
適正空気圧はタイヤのサイド(横)に「6.2~8.6BAR」などの幅を持って書かれているので、この適正域になるように空気を入れます。