【自転車はじめて教室】サイクリングデビュー前にマスターしておきたいパンク修理7つの手順

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「長距離ライドやグルメライドに出かけたい!」と計画しても、「何かトラブルが起こってしまったら…」と心配な人も多いと思います。
ツーリング中に起こってしまう最も多いトラブルはパンク。正しい手順で修理しないと修理後すぐに再パンクしてしまうので、正しいパンク修理法をマスターしておくことが重要です。パンク修理には携帯ポンプ・タイヤレバー・替えチューブなどが必要なので、事前に購入しておきましょう。

アドバイス&撮影協力/バイクプラス

作業前/実はこれが最重要! まずは安全な場所に移動して、車体を安定した状態で置く

パンクしてしまった時、すぐその場で修理するのは厳禁!クルマや歩行者に気を付けながら、まずは安全に作業できる場所に移動することが重要です。また、砂地やゴミが溜まっている場所で作業するとタイヤ内に入って、再パンクしてしまう危険性が高くなるのでダメです。

パンク修理作業は、ホイールを外した後の車体を立て掛けられる壁などがあり、クルマや歩行者の邪魔にならない場所で行いましょう。パーツなどを落としてしまったときに困らないように、周囲に側溝やマンホールなどがないことを確認することもポイントです。

手順1/ホイール(車輪)を車体から外す

スポーツバイクにはクイックリリースと呼ばれる専用工具なしでホイールを外すことのできる仕組みが採用されていることが多いので、慣れれば誰でも出来るようになります! 今回はホイール着脱が比較的難しいリアホイールのパンク修理法を紹介します。

まずは着脱しやすいようにリアギヤをロー(いちばん外側)に変速するところから作業スタート。

MTBなどに着いているVブレーキの場合はブレーキアーチを開いてから、ロードバイクではブレーキアーチの肩にあるレバーでシュー(A)の間隔を広げてから次の作業へ。

リアホイールの場合、クイックリリースレバーを開くだけでホイールの固定は解除できます。フロントホイールは、レバーを開いた後、片側のネジも手で緩めるようにしましょう。

車体の横に立ち、片手でリアホイールを軽く下に押さえつけながら、もう一方の手で車体を持ち上げるようにして、リアホイールを外す。外した後の車体は安全な場所に置くことも重要です!

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手順2/バルブ先端を緩めてチューブに残った空気を抜く

パンクしてしまった状態でもチューブの中に少し空気が残っている場合があります。そのままではパンク修理作業がしにくくなることがあるので、まずは完全に空気を抜くようにしましょう。バルブ先端を回して緩め(仏式バルブ)、上から押すことで空気を抜くことができます。

次に、バルブの根元にあるリムナットと呼ばれる部品を回して完全に外します。外したリムナットはなくさないようにしましょう。

手順3/タイヤレバーを使ってタイヤ片側を外す

パンク修理では、タイヤ内のチューブを取り出して新しいチューブ(もしくはパッチなどを貼って修理したチューブ)に入れ替える作業を行います。チューブをタイヤ内から出すためには、タイヤの片側だけを外せばOKです。

通常2~3本のセットで販売されているタイヤレバーと呼ばれる道具を使い、タイヤの片側だけをリムから外していきます。タイヤレバー最初の1本目は、バルブと反対側のタイヤとリムの間に、レバーのヘラのような形の部分を差し込み、タイヤ片側をリムから引き起こすようにして外します。

1本目のタイヤレバーで引き起こした後は、レバーの片側をスポークに引っ掛けて固定(販売されている多くのタイヤレバーがこの形状を採用)。1本目をそのままにしながら、2本目は1本目を引っ掛けたスポークの1本横のスポークの場所に差し込みタイヤ片側を外します。タイヤレバーを使ってタイヤ片側をリムから外す作業をレバー3本程度進めておけば、残りは手でタイヤ片側をリムから外すことができます。

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手順4/チューブをタイヤから外し、タイヤに異物がないか確認!

1周すべてタイヤ片側を外した後は、タイヤ内側にあるチューブを引き出し、最後にバルブを真上に引き抜きます。チューブを引き出す際は、クギなどの異物が刺さっている場合もあるので注意して作業しましょう。

次に取り出したパンクしているチューブに空気を入れてみて、穴が空いている場所を確認します。バルブとの位置関係を目安に、そのパンクしている場所に当たるタイヤに異物が残っていないかなどをチェックします。

さらにタイヤ内側と外側にゴミや異物が残っていないか、目視と軽く指先で触りながら全体を確認することも再パンクしないための重要な手順です! 指でタイヤを触る場合は、怪我をしないように目で確認しながら行うのがポイントです。

手順5/軽く空気の入った新しいチューブに交換する

ツーリング途中はパンクしたチューブを修理するのではなく、新しいチューブに交換して対応しましよう。新しいチューブには軽く膨らむ程度に空気を入れておくと、この後の作業がしやすくなります。

最初にチューブのバルブ部分を根元までリムに差し込みます。この時、斜めから強引に差し込むとリムを傷つけてしまうので注意しましょう。差し込んだ後は、チューブがリムに噛まないようにタイヤをかぶせます。かぶせた後、バルブを下から1~2回軽く上に動かせば、リムに噛んでいないか確認できます。

バルブ部分をリムに真っ直ぐ差し込んだ後、残りのチューブ全体をタイヤ内側に這わすようにして収納。この時チューブがはみ出てしまうなら空気を入れすぎているので、少し抜きましょう。

手順6/チューブが挟まっていないか確認しながら、タイヤを完全に装着する

バルブ位置を上側にした状態で写真のような姿勢でホイールを持って立ち、両手で外したタイヤの片側をリムに戻していきます。この時、チューブがタイヤ内側に入っていることを確認しながら、左右の手をタイヤに這わせるようにしてバルブ部分から下方向にタイヤを押し伸ばすようにするのがポイントです。

最後、完全にタイヤをリムにはめる場合、タイヤが硬く上手にリムに戻せない場合は、タイヤレバーを取り外した時とは爪の向きを逆にして、写真のようにしてタイヤを完全にリムに装着しましょう。

タイヤをリムに戻したら、空気を入れる前に、タイヤとリムの間にチューブが挟まっていないかをタイヤ一周確認することが重要です。もしチューブが挟まっている状態で空気を入れると、せっかく交換した新品のチューブがすぐに再パンクしてしまうので、必ず行うようにしましょう!

手順7/タイヤに書かれた適正空気圧の範囲まで空気を入れる

リムナットを取り付け、最後にチューブに空気を入れていきます。この時、タイヤのサイドに書かれた適正空気圧の範囲内で入れることが重要です。適正空気圧外で走ってしまうと、再パンクの危険性が高いだけでなく、走行性能・安全性能に大きく悪影響を及ぼしてしまうので注意してください。

携帯ポンプを使って空気を入れるとき、写真のように壁にホイールを立て掛けるようにしながら、押し付けるようにポンピングすると入れやすいです!

車体の横に立ち、片手で車体を持って、ホイール・ギヤ部分をチェーンの内側に入れ、ローのギヤ歯に掛けてホイール全体を軽く斜め後ろに引くようしてホイールを装着します。

クイックリリースを閉めてホイールを固定し、ブレーキアーチ・キャリパーを元の状態に戻してパンク修理完了です!!

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