サイクリスト医師リエチ先生の自転車生活のススメ① 「自転車通勤で−8kgのダイエットに成功。走行距離を記録することでやる気を維持」

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自転車通勤からサイクルライフをスタートし、今ではトライアスロンにも出場する整形外科医のリエチ先生こと蔵本理枝子さんが、自転車で健康になる秘訣を伝授!
第1回はリエチ先生自身がサイクルライフを始めたキッカケを教えてくれました。

蔵本理枝子/医療法人社団理光会 いとう整形外科副院長
日本整形外科学会認定専門医、日本整形外科学会認定スポーツ医、障がい者スポーツ医、日本スポーツ協会公認スポーツドクター。整形外科医として勤務する傍ら、運動器(骨、筋肉、関節など)の痛み一般、スポーツに関わる痛みで悩む人々へ向けて、スポーツ雑誌、インターネットサイト、スポーツ新聞などのメディアを利用して情報を発信している。

自転車は日常生活に気軽に取り入れやすい運動のひとつで、渋滞を気にせず移動できる乗り物として人気が高まっています。また東日本大震災の後には、公共交通機関が止まっていても長距離移動できるため、とくに注目されました。

私と自転車(スポーツバイク)との出会いは研修医時代でした。もともと運動は好きでしたが、その時間が取れずに体重が8kgも増加してしまい・・・「何かダイエットに良い方法はないか」と考えた末に、自転車通勤を始めたことがきっかけ。おしゃれで手軽なスポーツバイクを購入するつもりだったのですが、飛び込んだお店がトライアスロンショップだったので、初めてのスポーツバイクがロードバイクとなりました。

自転車通勤で、運動不足解消だけでなく、仕事に前向きに取り組めるようになりました

毎日の運動不足解消の手段として自転車通勤を始めたのですが、本格的なロードバイクを購入したため、「ちょっと駅まで」ではなく自宅から病院までの片道約17kmの通勤ライドになりました。いま思えば、ある程度高性能なスポーツバイクで自転車通勤を始めたので、長い距離も苦痛に感じずに続けることができたのかもしれません。

私は方向音痴なので、最初は地図を片手に道を探しながら走っていたため時間がかかりましたが、慣れてくれば電車通勤よりも早く到着できるようになりました。通勤ラッシュのストレスも無縁で、自宅からずっと座っていられるので、気持ちよく続けることができました。頑張ってペースを上げて走るわけではありませんが運動量は十分で、すぐに体重は戻り、さらに景色の変化を楽しみながら走ることで、いろいろなアイデアが頭に浮かんできて仕事も前向きに取り組めるようになりました。

毎日の走行距離を記録し、自転車イベントを目標にして楽しむことがコツです

最初は「自分の力でそんな距離を漕げるか」「運動不足の私でも続けられるか」と不安でしたが、2年間ほぼ毎日続けることができ、気がつけば月に距離1,000km以上は走れるようになりました。

自転車通勤を続けるモチベーションの維持には、距離や速度、ケイデンス(ペダルの回転数)を計測できるサイクルコンピューターが有効でした。毎日の走行距離を記録することで、自分の運動量を可視化でき、体力がつく過程を実感できます。

次にモチベーションの維持に役に立ったのが様々な自転車イベントへの参加です。富士山五合目まで上る「富士ヒルクライム」や、夏休みにはハワイ・オアフ島を160km走る「ホノルルセンチュリーライド」、2009年からはトライアスロン(スイム、バイク、ランの3種目)に毎年出場しています(現在は新型コロナウイルスの流行に伴い、お休み中です)。自分の力で大きな目標に向けて頑張って達成することが、何よりも生きがいになりました。

インドアサイクリングで、子育てと仕事の隙間時間で運動を楽しんでいます

現在子供3人を育てながら仕事をしていますが、スポーツが習慣になり、体型も産前から変化なく維持できているのは自転車に出会ったおかげだと思っています。

電車もほとんど走らない田舎に住んでいるため、クルマ中心の生活になっていますが、いまは外でサイクリングをするというよりは、自宅に設置したwahooのKICKR BIKEというインドアバイクをコンピューターに繋いで楽しんでいます。

「wahoo KICKR BIKE」
価格:462,000円(税込)
設置面積: 長さ121cm×幅76cm
スタンドオーバーハイト範囲:95cm~119cm
ユーザー身長:152cm〜192cm
クランクの長さ:165mm、167.5mm、170mm、172.5mm、175mm
測定基準:スピード、距離、パワー、ケイデンス、グレード
最大パワーワット:2200W
最大上り坂:20%
最小下り坂:-15%
総重量:42kg
電気接続:100~240v電源コード

Zwiftというアプリと連携させることで、自宅にいながらあたかも海外のビーチや山を様々な国の人と一緒にライブで走ることができます。

いまのところは家で子供を見ながら、隙間時間にこのインドアサイクリングをするのが自分には合っていますが、いつか時間ができたらハワイやヨーロッパに自転車を持って行ってサイクリングを楽しみたいな、と思っています。

次回は「自転車で健康になる6つのこと」について、お話させていただこうと思います。「生活習慣病が改善する」「筋力アップやシェイプアップが期待できる」「ひざ痛や腰痛がある人も楽しめる」「慢性的な痛みを緩和させる」「うつ病予防が期待できる」「ぐっすり寝られる」といった項目について、自転車運動がなぜ良いのか、どのように行なっていくことで効果的な運動につながるのか説明していきます。

蔵本 理枝子

医療法人社団理光会 いとう整形外科副院長
日本整形外科学会認定専門医、日本整形外科学会認定スポーツ医、障がい者スポーツ医、日本スポーツ協会公認スポーツドクター。整形外科医として勤務する傍ら、運動器(骨、筋肉、関節など)の痛み一般、スポーツに関わる痛みで悩む人々へ向けて、スポーツ雑誌、インターネットサイト、スポーツ新聞などのメディアを利用して情報を発信している。

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